宮城県建築基準条例第5条というものがあります。
一般的に「がけ条例」といわれるものです。
がけ条例という名前だけ聞くと、山が近い場所しか関係ないんだなぁ程度にしか思いません。
ただし、この「がけ」を簡単にご説明すると、高さ2mを超え、勾配30度以上のものです。
そう、この「がけ」はいわゆる崖だけでなく、構造物なんかも含まれるのです。
例えば擁壁がそうですね。
条例では、居室を有する建物を建築する場合、原則がけの下端からがけの高さの2倍以上は離しなさいというルールがあるので、高低差がある宅地では必ずといっていいほど付きまとう厄介な決まりです。
安全上支障なし!という判断があれば適用除外にもなるのですが、例えば八木山や旭ヶ丘周辺でみられる玉石擁壁(建築基準法において擁壁ではありません・・・)、ひび割れのある擁壁などは離隔距離を設けなければなりません。
擁壁の再築造という手もあるのですが、費用はかなり高額です。(隣地が崩れないよう、対策が必要です。)
ちなみに私の実家は道路から宅盤まで2m以上、更に宅盤から北側の土地の高低差が3m以上はある土地です。再建築はかなり困難だと、この内容をお読みいただいた方はお分かりかと思います。
親にはなかなか言えません。当時の不動産仲介業者は説明したのか、それともしていなかったのか・・・
何気に身近にあるがけ条例。不動産を購入する方も売却する方も要チェックです。